2025年、msvcp140.dllが見つからないエラーをWindows 10/11で修復する手順

要約

msvcp140.dll が見つからない」エラーでお困りではありませんか?このエラーメッセージが突然表示され、ソフトが起動できないと不安になりますよね。特にWindows 11Windows 10では、Visual C++ の不具合やシステムファイルの破損が原因であることが多くあります。この記事では、2025年現在でも確実に使える修復手順を、初心者の方にもわかりやすくステップバイステップでご紹介。SFCスキャンや再インストールから予防策まで、根本的な解決を目指します。ぜひ続きをご覧ください。

msvcp140.dllエラーとは?症状と原因を解説

msvcp140.dll が見つからない」というエラーメッセージに直面したことはありませんか?このエラーは、特定のソフトウェアを起動しようとした瞬間に突然現れ、操作を不能にしてしまう厄介な問題です。例えば、ゲームやグラフィックソフト、業務アプリケーションなどを立ち上げる際に、「プログラムのコードを実行できません。msvcp140.dll が見つからないため、再インストールすると解決する可能性があります」といった具体的なメッセージが表示されます。

このDLLファイルは、Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージに含まれる重要な構成要素の一つ。これが欠落したり破損したりすると、アプリケーションは必要な機能を呼び出せず、起動に失敗するのです。

主な原因としては、Visual C++ のパッケージ自体が正しくインストールされていない、アンインストール時の不具合でファイルが消失した、またはマルウェア感染による破損などが挙げられます。特にWindows 10/11では、大型アップデート後にこの問題が表面化するケースが散見されます。

根本的かつ安全な解決を目指すには、まずはこのエラーの本質を正確に理解することが第一歩。次のセクションでは、具体的な修復手順をステップバイステップで詳しく解説していきますので、ご安心ください。

エラーメッセージの具体例と発生状況

「msvcp140.dll が見つからない」エラーが発生する具体的な場面は多岐にわたります。例えば、Adobe Photoshopや特定のゲームアプリを起動した瞬間、突然以下のようなメッセージボックスが表示されるケースが典型的です。

  • 「コードの実行を続行できません。msvcp140.dll が見つかりませんでした。プログラムを再インストールすると、この問題が解決する可能性があります。」
  • 「アプリケーションを正しく起動できませんでした (0xc000007b)。[OK]をクリックしてアプリケーションを閉じてください。」

このエラーは、業務用ソフトやカスタムアプリなど、Visual C++ で開発された多様なプログラムで共通して発生します。特に注意すべきは、Windows 11Windows 10 のメジャーアップデート後や、何らかのソフトをアンインストールした直後に突然表面化することが多い点。ユーザーは何も設定を変更していないのに、昨日まで普通に動いていたアプリが急に起動しなくなるため、戸惑いと不安を感じることでしょう。

エラーメッセージは「再インストール」を提案しますが、実際にはプログラム自体の問題ではなく、それを支えるシステムコンポーネント(Visual C++ 再頒布可能パッケージ)に原因があることがほとんどです。

このような状況に直面した際には、慌ててアプリを再インストールする前に、次節で解説する根本原因をまず理解することが、効率的な解決への近道となります。

主な原因:Visual C++再頒布可能パッケージの欠落や破損

では、この厄介なエラーの根本原因について掘り下げていきましょう。前節で触れたように、「msvcp140.dll が見つからない」エラーの核心は、ほとんどの場合、Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージ(Visual C++ Redistributable)というシステムコンポーネントの不具合にあります。

このパッケージは、C++で開発された多くのアプリケーションが正常に動作するために必要な共通のランタイムライブラリを提供するものです。msvcp140.dllは、その中核をなすファイルの一つ。つまり、アプリケーション単体では動作せず、この“土台”が必要なのです。

主要な原因は以下の3つに集約されます。
1. 完全な欠落: そのパソコンに最初から必要なバージョンのVisual C++パッケージがインストールされていない。特に新規OSインストール時や特定のソフトを初めて使う際に発生。
2. 破損: 既にインストールされていたパッケージが、Windows Updateや他のソフトウェアのインストール/アンインストールプロセス中の競合によりファイルが壊れてしまう。
3. バージョンの不一致: アプリケーションが要求するバージョンと、システムにインストールされているバージョンが合わない。

特にWindows 10Windows 11では、システムの大型アップデート後にこのパッケージに不整合が生じ、昨日まで問題なく動いていたソフトが急に起動できなくなるケースが後を絶ちません。また、誤ってパッケージをアンインストールしてしまったり、マルウェアがファイルを破壊したりする可能性も無視できません。

原因がわかれば対策は明確。次の章では、データを守りながら確実に実行できる事前準備について確認していきましょう。

事前準備:データのバックアップと管理者権限の確認

さて、エラーの原因が理解できたところで、具体的な修復作業に移る前に、確実かつ安全に進めるための準備が不可欠です。システムファイルを扱う作業では、ごく稀に予期せぬ不具合が生じる可能性もゼロではありません。データを守り、効果的に修復を行うための下準備として、次の2点を必ず確認してください。

まず何よりも重要なのは、重要なデータのバックアップです。修復手順そのものが直接データを削除するものではありませんが、万全を期すことは賢明な判断です。外付けハードディスクやクラウドストレージを利用し、作業前に大切な文書や写真などのファイルを保存しておきましょう。これにより、万一の状況でも安心して作業に集中できます。

次に、これから実行するいくつかの修復コマンドや再インストール作業には、管理者権限が必須となります。通常のユーザーアカウントではシステムの核心部分を修復することはできません。

管理者権限の確認方法:
1. スタートボタンを右クリックし、「Windows PowerShell(管理者)」または「コマンド プロンプト(管理者)」を選択します。
2. 「ユーザー アカウント制御」の画面で「はい」をクリックできる状態であれば、管理者権限が有効です。

これらの準備が整えば、いよいよ核心的な修復作業へと進む準備が整いました。次のセクションでは、最初の実践的な解決策として、Visual C++ 再頒布可能パッケージの再インストール方法を詳しく見ていきましょう。

Windows 10/11でのmsvcp140.dllエラー修復手順

まずは、最も直接的で効果的な解決策から始めましょう。前の章で説明したように、msvcp140.dll エラーの根本原因は、多くの場合、Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージそのものにあります。したがって、このパッケージを公式ソースからクリーンに再インストールすることは、最初に試すべき基本かつ強力なアプローチです。この方法は、ファイルの欠落や軽微な破損といった一般的な問題を一挙に解決してくれます。

手順はシンプルです。まず、Microsoftの公式ダウンロードセンターにアクセスし、最新版の「Visual C++ 再頒布可能パッケージ」を探します。2025年現在、多くのアプリケーションは64ビット版のWindowsに対応しているため、「vc_redist.x64.exe」を選択することが推奨されますが、もし起動できないアプリケーションが32ビット版であれば、「vc_redist.x86.exe」も併せてインストールしておくと良いでしょう。ダウンロード後、実行ファイルを管理者として実行し、表示される指示に従ってインストールを完了させてください。既存のパッケージが破損している場合でも、このプロセスがそれを上書きし、正常な状態に復旧させます。

重要: インストール前に、一度パソコンを再起動することをお勧めします。これにより、システムがファイルのロックを解除し、クリーンな状態で新しいパッケージを適用できる可能性が高まります。

この再インストールによって、多くのケースでエラーは解消されます。しかし、それでも問題が解決しない場合や、より根本的なシステムファイルの不整合が疑われる場合は、次のステップであるシステムファイルチェッカー(SFC)による修復が有効です。次の節でその詳細な手順を確認していきましょう。

方法1:Microsoft公式サイトからVisual C++再頒布可能パッケージを再インストール

まずは、最も根本的かつ効果的な解決策から始めましょう。前章で解説した通り、msvcp140.dll が見つからないエラーの核心は、Microsoft Visual C++ 再頒布可能パッケージの不具合にあります。このパッケージを公式ソースからクリーンに再インストールすることは、ファイルの欠落や軽微な破損を解消する最初の砦となる確かな方法です。

具体的な手順は以下の通りです。

  1. 公式サイトへのアクセス: まず、信頼できる唯一の源であるMicrosoftの公式ダウンロードセンター(Microsoft Download Center)にアクセスします。検索窓で「Visual C++ Redistributable for Visual Studio 2015」などと検索するか、最新の2022版が広く互換性があるため、「Latest supported Visual C++ Redistributable downloads」というページを探すと良いでしょう。
  2. 正しいバージョンの選択: 2025年現在、多くのPCは64ビット版のWindows 10/11を稼働させています。その場合は、「vc_redist.x64.exe」をダウンロードします。ただし、起動できないアプリケーションが古い32ビット版である可能性もあるため、状況に応じて「vc_redist.x86.exe」も併せてインストールすることをお勧めします。両方インストールしてもシステムに悪影響はありません。
  3. 管理者権限での実行: ダウンロードした実行ファイルを右クリックし、「管理者として実行」を選択してください。これにより、システム領域への正しい書き込みが保証されます。
  4. インストールの完了: 表示されるライセンス条項に同意し、インストールを進めます。完了後、パソコンの再起動を促すメッセージが表示されたら、必ず再起動を行ってください。

重要なポイント: インストール前に、それまで起動できなかったアプリケーションをすべて終了させておきましょう。また、この手順は既存のパッケージを上書き修復するため、事前のアンインストールは通常不要です。

この再インストールにより、多くの場合エラーは解消されます。しかし、これで問題が解決しない場合、システムファイル自体の更深い部分に問題が潜んでいる可能性があります。そのような時には、次のステップであるシステムファイルチェッカー(SFC)による修復が強力な味方となるでしょう。

方法2:システムファイルチェッカー(SFC)でシステムファイルを修復

方法1でエラーが解消されない場合、システムの核心部分にある保護されたファイルの破損が疑われます。そんな時に威力を発揮するのが、システムファイルチェッカー(SFC) です。これはWindowsに標準で搭載されているツールで、重要なシステムファイルが原本と照合され、破損や書き換えが検出された場合、正規のファイルから自動的に修復を行います。

実行手順は、管理者権限でのコマンド操作が中心となりますが、難しくはありません。

  1. タスクバーの検索ボックスに「cmd」と入力し、表示された「コマンド プロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
  2. 黒いコマンドプロンプト画面が開いたら、次のコマンドを正確に入力し、Enterキーを押します。
    sfc /scannow
  3. スキャンが開始されます。処理には10分から20分程度かかる場合があり、完了するまでパソコンを操作しないでください。
  4. スキャン終了後、結果が表示されます。「Windows リソース保護は整合性違反を検出し、それらを正常に修復しました」と表示されれば修復成功です。再起動を実施してください。

留意点: SFCスキャンが「修復できなかった破損を発見しました」と報告する場合があります。これは、スキャンを行うSFCツール自体の基盤となる「Windowsイメージ」に問題がある可能性を示唆しています。そのような深刻なケースに備えて、次の方法であるDISMコマンドが用意されています。

SFCスキャンは、DLLエラー修復のための強力な第一線の防御策。しかし、より根本的な問題に対処するには、次のステップに進む必要があります。

方法3:DISMコマンドでWindowsイメージを回復

前節のSFCスキャンで「修復できなかった破損」が報告された場合、その原因はWindowsの根本をなすコンポーネントストア(イメージファイル)自体の不整合にある可能性が高いです。そのような深層の障害に対して、DISM(Deployment Image Servicing and Management) コマンドは、インターネットを経由してMicrosoftの公式サーバーから健全なファイルを取得し、この基盤を直接修復する強力な手段となります。

実行手順は、管理者権限でのコマンド操作が中心です。以下の流れで進めてください。

  1. まず、タスクバーの検索ボックスに「cmd」と入力し、表示された「コマンド プロンプト」を右クリックして「管理者として実行」を選択します。
  2. コマンドプロンプトが開いたら、以下のコマンドを入力してEnterキーを押します。このコマンドは、Windows Updateを利用してコンポーネントストアの修復を試みます。
    DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
  3. 処理が開始されます。インターネットの速度にもよりますが、完了までに20分以上かかることも珍しくありません。プログレスバーが100%になるまで、パソコンの電源が切れないように注意しながら待機します。
  4. 処理が正常に完了すると、「操作は正常に完了しました」というメッセージが表示されます。その後、必ずパソコンを再起動してください。

重要なポイント: DISMコマンドは、SFCスキャンが機能するための「土台」を修復する作業です。したがって、DISMでの修復が成功した後で、改めて前節のsfc /scannowを実行することで、初めて完全なシステムファイル修復の効果が得られるケースがほとんどです。

この一連の流れにより、OSの核心部分から問題を解決に導くことができます。しかし、稀にソフトウェア的な問題ではなく、マルウェアによるファイルの改ざんが疑われる場合もあります。そのような最終的なケースに備えた対策を次の節で確認しましょう。

方法4:ウイルススキャンを実行してマルウェアを排除

これまでのシステム修復でも解決の兆しが見えない場合、最後に考慮すべきはマルウェア感染というシナリオです。ウイルスやトロイの木馬は、システムファイルを偽装して置き換えたり、重要なDLLファイルを破壊したりすることで、msvcp140.dllエラーを引き起こす可能性があります。特に信頼性の不明なソフトウェアをインストールした覚えがある場合、この可能性は無視できません。

このような脅威に対処するには、信頼できるセキュリティソフトを用いたフルスキャンの実行が不可欠です。Windows 10/11に標準搭載されている「Microsoft Defender ウイルス対策」でも充分に対応可能です。スタートメニューから「Windows セキュリティ」を開き、「ウイルスと脅威の防止」へ進み、「クイック スキャン」ではなく「フルスキャン」オプションを選択して実行してください。パソコンのデータ量によりますが、数時間を要する場合もあるため、作業が完了するまで電源管理の設定に注意を払いましょう。

補足: フルスキャンはシステムの奥深くまでチェックするため、通常の使用時よりもリソースを大量に消費します。スキャン中はパソコンの動作が重く感じられることがありますが、これは正常な挙動です。

万が一マルウェアが検出され除去された後は、システムが不安定になっている可能性もあるため、これまでに行ったVisual C++の再インストールやSFCスキャンを改めて実施することをお勧めします。これにより、クリーンな環境下でシステムファイルが正しく復元されるはずです。

これで「msvcp140.dll が見つからない」エラーに対するほぼ全ての対策を網羅しました。最終章では、この煩わしい問題に二度と悩まされないための予防策を学んでいきましょう。

応用対策:エラー再発を防ぐ予防策

以上で紹介した修復手順を実践すれば、多くの「msvcp140.dll が見つからない」エラーは解決するはずです。しかし、一度直面したこの煩わしさを二度と経験したくないですよね。ここからは、将来にわたってシステムを安定させ、同様のDLLエラーの再発を防ぐための予防策に焦点を当てましょう。

根本的には、システムファイルの健全性を維持することが最大の予防策となります。その第一歩は、Windows Updateを常に最新の状態に保つことです。Microsoftは定期的に、セキュリティ向上や既知の不具合を修正する更新プログラムを提供しています。特にVisual C++ 再頒布可能パッケージに関連する更新は見逃さないようにしましょう。設定画面から「更新プログラムの確認」を習慣づけることで、知らず知らずのうちに発生するシステムファイルのずれを未然に防げます。

予防策のチェックリスト
* 信頼できるソースからのソフトウェアインストール: 特に無料ソフトや怪しいウェブサイトでは、バンドルされた不要なソフトウェアやマルウェアによるファイル破壊のリスクが高まります。
* 定期的なフルスキャンの実施: セキュリティソフトを用いた月に一度程度のフルスキャンは、潜在的な脅威を除去し、システムをクリーンに保ちます。
* 不用意なアンインストールの回避: プログラムの追加と削除でシステムコンポーネント(特にMicrosoft Visual C++ 再頒布可能パッケージ)を安易に削除しないでください。

さらに余裕があれば、定期的にシステムの復元ポイントを作成しておくことを強くお勧めします。大きなソフトウェアをインストールする前や、大きなWindows Updateの前にポイントを作成しておけば、万が一不具合が生じた場合でも簡単に以前の安定した状態に戻すことができます。

これらの習慣を身につけることは、msvcp140.dllエラーに限らず、Windowsシステム全体の健全性を高めるための最善の投資となるでしょう。これにて、本稿でご紹介する全ての手順は完了です。お疲れ様でしたま。

まとめ

以上、msvcp140.dll が見つからないエラーの根本的な解決から再発防止までの具体的な手順をご紹介しました。Visual C++ の再インストールやSFCスキャンなど、段階的なアプローチで確実に修復できます。今後も安定した環境を維持するため、定期的なWindows Updateの適用を心がけましょう。

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